TPP、日本手詰まり=安倍首相訪米も翻意かなわず トランプ次期米大統領が環太平洋連携協定(TPP)からの離脱を明言したことで、米国を引き留めて協定発効になお望みをつないでいた日本は、手詰まり感が強まっている。政府はあくまで今国会承認を目指し、発効への機運を高めたい考えだが、次の展望を見いだせていない。 「TPPは米国抜きでは意味がない。根本的な利益のバランスが崩れる」。安倍晋三首相は21日夜(日本時間22日朝)、訪問先のアルゼンチンで行った内外記者会見でこう語り、米国を含むTPP実現の必要性を重ねて強調した。 首相は、TPP参加各国が国内手続きを進めて包囲網を敷き、時間をかけてトランプ氏に翻意を促したい考えだった。だが、トランプ氏は動画メッセージであっさりと離脱を表明。首相に冷や水を浴びせた。 外務省幹部の一人は「トランプ氏も大統領に就任すれば軌道修正すると期待していたが…」と肩を落