その男を語るとき、人々は皆、異口同音にこういう。 曰く「兄貴分」、曰く「知と情の人」と。 仙谷由人。 今月11日に72歳で亡くなるまで、彼のもとを多くの関係者が訪れていた。今回、彼を知る3人の政治家と、3人の元「番記者」が、知られざるその姿を語った。 (仙台局 加藤彰浩/政治部 志賀淳二/おはよう日本 大谷暁/インタビュアー・政治部 山枡慧) 父としての通夜 10月15日、東京都文京区。 時折、小雨の降る中、仙谷由人 元官房長官の通夜が行われていた。 集まったのは30人ほどの近親者。 祭壇に飾られた遺影は、国会議事堂を背に口を固く結んで気概あふれる仙谷さんの姿。民主党が政権交代を実現する直前の頃のものだ。 亡くなったのは、4日前の11日。肺がんのため体の痛みは増していたが、その日も直前まで、鼻歌まじりに機嫌良く入浴していたという。 自宅で、大好きな家族に囲まれながらの安らかな最期だった。
![炎と優しさ 仙谷の来た道 | 特集記事 | NHK政治マガジン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/2bda319a4868828395ececfb7f8973d5efb6cb65/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.nhk.or.jp%2Fpolitics%2Fwp-content%2Fuploads%2F2018%2F10%2F1024sengo01.jpg)