甘利明前経済再生担当相の現金授受問題で、東京地検特捜部は31日、あっせん利得処罰法違反罪と政治資金規正法違反罪で刑事告発されていた甘利氏と元秘書2人を不起訴処分(嫌疑不十分)とした。甘利氏はこれまで「あっせん利得処罰法に当たるような事実はない」と口利きなどを否定していた。 特捜部は甘利氏側が不正な口利きを行い、補償金の支払いを斡旋(あっせん)した事実は確認できなかったと判断したとみられる。都市再生機構(UR)も、これまでに口利きを否定していた。 甘利氏側に現金を渡していた千葉県白井市の建設会社「薩摩興業」の総務担当だった一色武氏(62)は、産経新聞の取材に甘利氏側が口利きを明確に認識していたと証言。特捜部は現金授受の経緯などについて、甘利氏から任意で事情を聴いていた。 甘利氏の説明によると、元秘書は平成25年8月、URと補償交渉していた建設会社側から500万円を受領したが、政治資金と