続いて我々が向かった先はベトナムの新興宗教であるカオダイ教の総本山。20世紀初頭、下級官吏だったゴーボンチウを教主として発足した宗教コミューンで、圧政に喘ぐメコンデルタの貧民層の間で燎原の火の如く急速に広がり、一部は武装して「カオダイ軍団」なるものまで築きあげられた。1950年代半ばには勢いと妖しさを合わせ持った有力カルトとして台頭を現し、信徒数は100万以上、最大で25,000人を擁する私設軍隊まで有した一大勢力となったそうだ。宗教団体の武装隊が万単位の規模というのは尋常ではない。カオダイ教が政権奪取し、独特の宗教国家を樹立する可能性すらあったと言えるだろうし、今でも総本山が位置するタイニン省は人口の7割がカオダイ教徒とも言われており、タイニン省は半ばカオダイの独立国家のような位置づけなのではないだろうか。何が人々をそんなにも惹きつけたのか?カオダイ教を簡単に言うと、『なんでもあり』『ご
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