もう1つ言うと、前社長の山内(溥)が2013年に亡くなり、その後、ご遺族の相続があって、任天堂は自社株買いをしたんですね。 一般的に企業が10%を超える自社株を長期にわたって持ち続けるというのは、あまり投資家の皆様からは評価されにくいのですが、私は「ちょうどゲーム業界に大きな変わり目が来ており、任天堂もいろいろな提携があり得ると思うので、この変わり目の期間、少し時間の猶予をいただいて自社株を持たせてほしいんです」ということを決算説明会で申し上げたことがありまして。 その頃から資本提携も含めた協業もあり得るんだろうなと思っていました。当時、まだ具体的にDeNAさんの名前が挙がっていたわけではないですけれど、ようやく今回、1つの事例につなげることができました。 たまたま同時期に、DeNAも市場に分散した自社株を買い集めていましたよね。 岩田:そうなんですよね。これはまさに偶然のご縁なんでしょう