経済産業省は高騰するガソリン価格の値上げ幅を抑える新たな対策を始めると発表した。全国平均の小売価格が一定の水準を超えた場合に元売り事業者に国が補助金を出し、それを引き下げ原資にして小売価格の上昇を抑える仕組みだ。識者3人に今回の対策の評価を聞いた。「禁じ手に近く、『賢い支出』にほど遠い」　小峰隆夫・大正大学教授補助金でコストを相殺し、価格をコントロールするのは経済政策として禁じ手に近い。価

離れて暮らす高齢の父が車を運転中に事故を起こさないか心配です。運転免許の返納を勧めても、車好きの父は聞く耳を持ちません。どうすればうまく説得できるでしょうか。運転をやめたとしても、交通の便が悪い環境で生活できるか不安が残ります。「何言ってんだ」。東京都の40代女性が返納を持ち掛けたところ、70代の父から返ってきたのは、強烈な拒絶だった。宮城県の海沿いに住み、最寄り駅まで歩いて1時間かかる。「事

加入者が保険金を給付する原資を分担するP2P（ピア・ツー・ピア）保険が世界で広がっている。個別性の高い保険の需要に応えることができ、スマートフォン（スマホ）で簡単に加入できるのが特徴だ。服のサイズが思ったより小さかった、靴が足に合わない――。新型コロナウイルス禍でネットショッピングを利用する人が増えるなか、自己都合で商品を返品したいときの返品送料を保障する仕組みが登場した。Frich（フリッチ

外国為替市場で定説とされてきた「リスクオフの円高」。金融市場が世界的に動揺すると円買いが膨らむ事象だ。今、市場関係者からは「リスクオフ局面でもかつてのような急激な円高は起きない」と否定する見方が増えている。日本の対外純資産の性質がこの10年で様変わりしたことが大きい。円は低リスク通貨としての地位を失いつつある。「かつてほどリスクオフの円高は恐れなくてもよいと思い始めた」。ある国内機関投資家の運

10月下旬、ニューヨークダウ工業株30種平均（ニューヨークダウ）等の米国の代表的な株価指数が、好調な企業業績などを背景に相次いで過去最高値を更新しました。株価は世界的に概ね堅調な展開となっています。一方では、そのベースとなる世界景気は長引きつつあるインフレに脅かされているとの見方が多くなっているように見受けられます。このインフレの背景には、資源・エネルギーを含む国際商品市況の上昇や供給網や輸送面