光ファイバー、ADSL(非対称デジタル加入者線)に代表されるインターネットを利用したブロードバンド(高速大容量)サービス。国内の契約数は今年3月末で2330万契約に達し、世帯普及率では4割を超えた。最新のニュースはポータル(玄関)サイトで見、目的地は経路探索サイトで調べる。ホテルの予約や株取引も自由自在。映画やニュース番組などの動画もネット経由で見られるようになり、日本人のライフスタイルを一変させた。 ところが、急速に普及するブロードバンドサービスの裏で、その根幹を揺るがしかねない問題が浮上した。通信インフラの脆弱性――。短期間のうちに利用者や、大容量の動画などを配信する会社が急増する一方で、一部のプロバイダー(接続業者)の設備能力が追いつかなくなってきたのだ。 脆弱なインフラは、利用者にとってブロードバンドサービスの根本を突き崩しかねない危険をはらんでいる。どれだけ加入者が増え、情報配信