天皇陛下の退位に関し、衆参両院の正副議長が主催する与野党の全体会議が開かれた。正副議長は3回にわたった会議の議論を踏まえ、改めて各党派から個別に意見を聞いたうえで今月中に見解を示す考えだ。 退位の問題は、天皇の地位をどう安定的に継承するかの問題と切り離すことはできない。与野党は皇位の安定継承についての議論を次の課題とすると確約すべきだ。 皇位継承の安定を巡っては、与野党に温度差がある。 全体会議で民進党の野田佳彦幹事長は、皇族減少対策につながる女性宮家創設に触れ「可及的速やかに検討し、結論を得るべきだ」と述べ、期限を定めて国会の場で議論するよう求めた。 これに対し自民党の茂木敏充政調会長は「女性皇族の年齢からしても女性宮家の問題は先延ばしできない」としつつ「検討の在り方、検討の場は慎重な対応が必要」と語った。 自民党が議論の必要性を認める一方、議論の時期や協議機関の設置などを明言しないのは