オリンピックと並ぶ4年に1度のスポーツの祭典、サッカー・ワールドカップ(W杯)がカタールで開幕した。中東で初の開催だ。 秋田県ほどの面積に約290万人が暮らすアラビア半島の小国である。外国人労働者が人口の大半を占め、国の経済を支えている。 国際サッカー連盟はオイルマネーを背景に成長が進むこの地域での市場拡大に期待をかける。ただ、会場建設に従事した移民への人権侵害や、性的少数者に対する差別的な慣習が問題視されている。 選手のコンディション調整も難しい大会だ。通常、W杯は6~7月ごろに行われるが、今回は中東の酷暑を避けて11~12月に開催される。 世界のトップ選手が集まる欧州各国のリーグ戦が直前まで行われていた。各代表チームの準備期間は短く、負傷者の増加も心配だ。 日本代表も以前とは様変わりした。W杯に初出場した1998年フランス大会の時は全員がJリーグの所属だった。今回は26人中19人が欧州