盆栽文化の発展 日本人と植物の関わりの中に深く根をおろしている「盆栽」は、日本独自の文化として成熟してきた。 その歴史は古く、平安時代に中国から伝えられた「盆景」が起源といわれる。鎌倉時代から室町時代にかけて公家や武士などの支配階級に愛され、『西行物語絵巻』(鎌倉前期)には石づきの樹木、『春日権現験記絵』(鎌倉後期)には二鉢の盆栽が描かれている。 江戸時代になると盆栽は文化として花開き、将軍家も家康、秀忠、家光の三代にわたって盆栽を好み、殊に家光はこよなく愛した。東京都立園芸高校蔵の五葉松と赤松の盆栽、宮内庁蔵の五葉松の盆栽は、「家光遺愛の松」として伝えられたもので、今も大切に保管されている。 盆栽が庶民の間にも普及した江戸時代は、広く園芸文化が発達し、発展を遂げた時代だった。葛飾北斎、歌川広重らの浮世絵に、その様子が描かれている。花菖蒲、菊、朝顔の育種が盛んに行われ、温室や培養を独自の手
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