このような製品を、既存のビデオカメラを起点にして引き算で考え出すことは非常に難しい。どうしても、せっかく持っている技術だから活用しないのはもったいない、使われないかもしれない機能でも入れておいても邪魔にはならないだろうと考えてしまう。さらに、他社の競合商品と機能を比べた星取り表で負けてしまうという不安をぬぐい去ることができない。機能が少なければいいということではない。余計な機能がついていないということが、これまでになかった新しいコンセプトを際立たせるために重要なのだ。それによってユーザーはそれが何のためのモノであるかを理解することができ、自分にとってどのような価値をもたらしてくれるかを容易にイメージすることができる。 いったんモノの事業化に成功すると、どうしてもその事業の成長のための「モノづくり」に集中し、組織やプロセスをモノの性能と効率の向上のために最適化して、目先の顧客視点や顧客ニーズ
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