インターネットサービス大手のヤフーは1日、井上雅博社長(55)が退任し、後任には宮坂学執行役員(44)が昇格する人事を発表した。 6月下旬の株主総会後に就任する。経営陣を一新し、執行役員の平均年齢は現在の50歳から41歳へと大幅に若返る。 井上社長は記者会見で、「ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を使ったことがなく、携帯電話もカバンに入れたまま。いつも引け目に感じていた」と述べ、スマートフォン(高機能携帯電話)の普及などネット環境の変化を退任の理由に挙げた。 井上社長は、米ヤフーとソフトバンクが1996年1月に共同出資して創業したメンバーの一人。同年7月に孫正義社長(現会長)の後任に就いて以来、増収増益を達成している。ヤフーから完全に退任し、筆頭株主ソフトバンクの取締役も「残らないと思う」と話した。同席した孫会長は「せめてソフトバンクは続けてほしい」と慰留する考えを示した。