<日本はこの10年で「最も健全な民主主義国家」となったのに、長らく国際社会での存在感が薄く、戦略的重要性の薄い諸国の後塵を拝してきた。グローバルサウスの大半で西側諸国の評判が低下している今こそ、日本の指導力が求められる> 5月19 日に広島で始まるG7サミットは、不確実な未来に突き進む世界の中で日本がその要となる輝きを示すまたとない好機だ。この10年で、日本は「最も健全な民主主義国家」を名乗る資格を勝ち得てきた。それはG7各国が相次ぐ危機に揺れるなかでの、いわば消去法によるむなしい勝利だが、果てしない変動の世界で傑出した安定性を示してきたのは確かな事実だ。 経済危機の嵐が迫り、ウクライナによる反転攻勢が始まろうとする今、強力な民主主義国家の指導者たちが集まるG7サミットへの注目は高まるばかりだ。1962年のキューバ危機以来、最も核戦争の脅威が高まっていると言ってもおかしくないこの時期に、被
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