京都市を走るJR嵯峨野線の混雑が深刻さを増している。嵐山地区へ向かう外国人観光客が殺到しているためだが、抜本的な混雑解消策は取られないまま。どうしてだろうか。 京都市を走るJR嵯峨野線の混雑が深刻さを増している。嵐山地区へ向かう外国人観光客が殺到しているためだが、抜本的な混雑解消策は取られないまま。どうしてだろうか――。長雨がやんだ週末の昼前、京都市下京区のJR京都駅に入ると、構内の西端にある嵯峨野線のホームまで人の波が続く。ホームは出発まで10分以上あるのに、乗車を待つ外国人観光客でいっぱい。4両編成の普通列車が到着して乗客が乗り込むと、車内は瞬く間に満員になった。 外国人観光客の大半が向かうのは、右京区と西京区にまたがる名勝の嵐山地区。右京区の嵯峨嵐山駅に到着するまでの約15分間、SNSで「地獄絵図」と呼ばれる大混雑が続いた。横浜市から英国人の夫とやってきた30代の日本人女性は、 「ま