この季節になると思い出す、昔飼っていたハムスターのこと。 母の同僚が飼っていたハムスターが子を生み、里親を募集していた。 種類はゴールデンハムスター。世間ではジャンガリアンハムスターが人気だった。 しかし「とっとこハム太郎」で、こうしくんよりもハム太郎が好き。「ハムスター研究レポート」が愛読書だった私は喜んでゴールデンハムスターを迎えたいと申し出た。 やってきたハムスターは小さかった。その日は抜けるような青空だったので、名前はソラになった。ソラは賢い子だった。1週間もすれば餌をくれる人間を覚え、愛想を振りまいた。 楽しみは、夜の散歩。30分程度、部屋に離すのだが、障害物や隠れる場所が多い我が家では目が離せないし、好奇心の塊の小学生にとって、目を離すなどもったいないと思える動きをした。 ひくひくと鼻を動かし、ときどき二本脚で立ってはキョロキョロとあたりを見渡す。 私がひまわりのタネを手のひら