夫婦別姓を認めない民法の規定について合憲とする最高裁の判決が出た。これを受けて、別姓賛成派・反対派の応酬がネットで起きた。コラムニスト・オバタカズユキ氏が考える。 * * * 夫婦別姓を認めていない民法の規定について、先日、最高裁判所大法廷が「いずれの姓を名乗るかは夫婦の協議に委ねており、規定には男女の形式的な不平等はなく、憲法違反とはいえない」という初の合憲判断を示した。ただし、希望者が個々の姓を名乗ることができる選択的夫婦別姓制度にも一定の合理性を認め、「どのような制度にすべきかは、社会の受け止め方を踏まえ、国会で論じられ判断されるべきだ」と付け加えた。 要するに、もっと国民的議論を重ねなさいと言ってお茶を濁したわけだ。最高裁の本意は知らぬが、私は「ハンパなこと言ってくれるなあ」と思った。これを受けて夫婦別姓の推進派と反対派がまたぞろ舌戦を活発化させる。反射的にそうイメージして、嫌気が
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