前のページへ 1|2|3|4 次のページへ ※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています 「面白いけれど、何の役に立つ?」 ――では不可能立体、人間の脳にとって意地悪な立体を、杉原先生はどのように作っているのでしょうか? 僕の「絵から立体を認識する」という手法の基本にあるのは、「絵が1つ与えられたら、その絵と同じように見える元の立体は何か」というのを方程式を立てて解くということなんですね。 先ほども言いましたが、絵には奥行きがないから、方程式は解があるとすれば無限個あります。その無限個の解の中には、人間が見て素直に思い浮かべるものもあれば、それ以外のものもある。そういうものを取りだしてきて実際に作ると、不可能に思える動きが錯覚で作れる、というわけです。 ――完全に数学的な作り方をされているのですね。先生には『スウガクって、なんの役に立ちますか?』という著書もありますが、同じよう