体罰や暴言、無視、目の前での激しい夫婦げんかなど“マルトリートメント”と呼ばれる不適切な育児が子どもの脳を傷つけることが脳科学の画像診断から明らかになってきました。 【写真】DNAで形をつくる「DNAオリガミ」 はたしてナノスケール鶴は折れるのか 「『虐待なんて関係ない』と思っているご家庭は多いと思いますが、小さなヒビがどんどん広がると脳にまで影響を及ぼすことがありうることは知っておいていただきたい」 この事実を突き止めた福井大学教授の友田明美さんは話します。 どのようにして脳はダメージを受けるのか、脳の神経回路や免疫機能のメカニズムの解明が進んでいます。一方で、傷ついた子どもたちの治療に取り組んできた医師たちによって、互いに呼吸を合わせる“同調する運動”が脳の修復を助ける、という回復への道筋も見えてきました。(NHKサイエンスZERO取材班) 長年傷ついた子どもたちの診療を行ってきた福井