非モテ人間は現代の被差別階級なのか? 異性を発情させるのがそんなに偉いのか? 文学を手がかりに、いっそ、非モテライフをエンジョイする方法を探っていこう! 今回のテキストは、神経衰弱と戦う梶井基次郎の学生時代のお話です。 「カナダの木樵(きこり)かアラスカの砂金拾ひ」(丸山薫「ユーモラスな面影」)を彷彿とさせる容貌と放蕩無頼で、いつのまにか三高の主となった梶井基次郎。朗読会では積極的に女の役を引き受け、学友たちの笑いをとります。そんなゴリエぶりで人気を博しつつも、繊細な基次郎は悩むところがあったのかもしれません。彼の生活は徐々に乱れ始めます。酒、女買い、借金……。肺結核も着実に基次郎の体を蝕んでゆきました。自責の念から逃れるために放蕩を繰り返す悪循環。故郷の大阪に帰った基次郎は両親に乱れた生活を懺悔し、謹慎を誓います。大正12年に三高に入学した武田麟太郎は、謹慎生活中の基次郎について、「憂鬱
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