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  • 日刊!ニュースな本棚 : exciteブックス

    非モテ人間は現代の被差別階級なのか? 異性を発情させるのがそんなに偉いのか? 文学を手がかりに、いっそ、非モテライフをエンジョイする方法を探っていこう! 最終回は、コンピューターオタクたちが恋と友情を育む青春物語です。 「非モテライフをエンジョイする方法を探っていこう!」と謳いながら、さっぱりエンジョイしない話が続いてしまった連載も今回で最終回。最後くらいは非モテ男女がみなラブラブで幸せになれる話がいいわ、という気持ちで選んだのが『マイクロサーフス』。“PC世代のサリンジャー”という帯の言葉にたがわないギーク(コンピューターオタク)たちの胸キュン青春ストーリーです。 主人公のダニエルは、職場であるマイクロソフトとディスカウントショップが世界の全てという26歳のバグチェッカー。彼の同僚はといえば、筋トレオタクのトッドに、気難しくてキモヲタ扱いされているバグ、鉄道オタクで身なりにかまわない

    pippi
    pippi 2005/12/22
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  • 「第32回 ボク女のヒ・ミ・ツ—松村栄子『僕はかぐや姫』の巻」 日刊!ニュースな本棚|Excite エキサイト : ブックス(文学・書評・本のニュース)

    非モテ人間は現代の被差別階級なのか? 異性を発情させるのがそんなに偉いのか? 文学を手がかりに、いっそ、非モテライフをエンジョイする方法を探っていこう! 今回のテキストは、一人称が「僕」な女子高生がたくさん登場する海燕新人文学賞受賞作です。 高校1年生の少女による母親毒殺未遂事件が世間をにぎわせたのはついこの間のこと。その犯罪の異常性もさることながら、彼女がブログでの一人称に「僕」を用いていたことが一部で話題になりました。女性的な一人称になじめず「僕」を名乗る少女、通称「ボク女」。女にとっての「モテ」が女性性を戦略的に演じることであるならば、ハナから勝負を捨てるとしか思えぬこの一人称に意地悪な関心を寄せる男性は意外に多いようです。もっとも思春期の少女というものは、一度はこうした葛藤を経験するのではないでしょうか(突飛な一人称を使うかどうかは別として)。 1990年に海燕新人文学賞を受賞し

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    pippi 2005/12/15
    中三の時、うちのクラスの女子は私以外全員一人称が「ボク」でした。1982年。
  • 「第31回 宗教は非モテを救う?——パラニューク『サバイバー』の巻」 日刊!ニュースな本棚|Excite エキサイト : ブックス(文学・書評・本のニュース)

    非モテ人間は現代の被差別階級なのか? 異性を発情させるのがそんなに偉いのか? 文学を手がかりに、いっそ、非モテライフをエンジョイする方法を探っていこう! 今回のテキストは、『ファイト・クラブ』の原作者によって書かれた架空の新興宗教のお話です。 今年の夏頃、宗教団体が非モテ系のネット掲示板を舞台に勧誘活動をしているらしいという噂が話題を呼びました。ちなみに私も大学入学当初、その宗教団体のダミーサークルに勧誘され、探検気分でついて行ったことがあります。新入生が男なら清楚系女子が、女ならさわやか系男子が説明役となっていて、勧誘している間も「アイドルに似てる」といった言われ慣れていない容姿褒めを連発されました。実態を知らなければウットリしてそのまま入信してしまいそうです。 新興宗教が非モテをターゲットに据えるのは今に始まった話でもないのかもしれません。 宗教はこれまで貧・病・争という、努力ではど

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    pippi 2005/12/08
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  • 「第30回 体育会系イケメンDQNは非モテの敵か?――三島由紀夫『禁色』の巻」 日刊!ニュースな本棚|Excite エキサイト : ブックス(文学・書評・本のニュース)

    非モテ人間は現代の被差別階級なのか? 異性を発情させるのがそんなに偉いのか? 文学を手がかりに、いっそ、非モテライフをエンジョイする方法を探っていこう! 今回のテキストは、イケメンを利用して女に復讐を図る非モテ老人が活躍する『禁色』です。 体育会系イケメンといえば頭カラッポのいじめっ子DQNであり、非モテの敵と相場が決まっております。しかしイケメンだって使いよう。『禁色』は頭カラッポなイケメンを利用して、自分を裏切った女達への復讐を果たすキモメン老人の話です。 主人公は文学的才能に恵まれながらその醜さゆえに愛を知らずに生きてきた老作家・檜俊輔。母には愛されず、最初のはパクリ癖、二度目のはメンヘル、三度目の浮気の果てに男と心中。その後も美人局にひっかかって大金を巻き上げられ、すっかり女に絶望した俊輔は、「女のもつ性的魅力、媚態の能、あらゆる性的牽引の才能は、女の無用であることの証

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    pippi 2005/12/01
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  • 「第29回 萌えを焼き払え!——三島由紀夫『金閣寺』の巻」 日刊!ニュースな本棚|Excite エキサイト : ブックス(文学・書評・本のニュース)

    非モテ人間は現代の被差別階級なのか? 異性を発情させるのがそんなに偉いの か? 文学を手がかりに、いっそ、非モテライフをエンジョイする方法を探っていこう! 今回のテキストは、あの三島由紀夫が非モテが高じて萌えに走った小説『金閣寺』です。 セレブな美男美女が悲恋に走る『春の雪』も映画化され、初めて三島由紀夫を手に取る若者も多そうな今日この頃。作品だけでなく、終生ヌード写真集を出したり割腹自殺したりのモテ技を繰り出してきた文学セレブも、非モテが高じて萌えに走る小説を書いていました。かの有名な『金閣寺』がそれです。 ネクラで体が弱い「私」は、生まれつきのどもりと見た目のためにいじめられる日々。孤独な彼の楽しみは「日頃私をさげすむ教師や学友を、片っぱしから処刑する空想」「静かな諦観にみちた大芸術家になる空想」をめぐらせることでした。「何か拭いがたい負け目を持った少年が、自分はひそかに選ばれた者だ

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    pippi 2005/11/24
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  • 「第28回 Suicaペンギンはなぜかわいいか——『片想いさん 恋と本とごはんのABC』の巻」 日刊!ニュースな本棚|Excite エキサイト : ブックス(文学・書評・本のニュース)

    非モテ人間は現代の被差別階級なのか? 異性を発情させるのがそんなに偉いの か? 文学を手がかりに、いっそ、非モテライフをエンジョイする方法を探っていこう! 今回のテキストは、Suicaペンギンのイラストレーターによるほのぼの非モテエッセイです。 私事で恐縮なのですが、Suicaのマスコットのペンギンが大好きです(決まった名前がないようなので以降勝手にペンさまと呼ばせていただきます)。今までファンシーキャラクターにいれこんだことなどないのに、グッズにプレゼント応募に、つい奔走してしまう今日この頃。かわいさに目がくらむあまり資主義(巨悪)に搾取されているのでは? と非モテならではの被害妄想で疑心暗鬼になるも、あのボンクラフェイスを見るとつい我を忘れて脳天から癒されてしまいます。しょせん二次元の鳥類、つーか線じゃん? と自分に言い聞かせてもやめられないとまらない。こんなにも私を惑わせるのにはき

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    pippi 2005/11/17
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  • 非モテの文化誌 第27回「無意識過剰少女の愛に包まれて—中島敦の巻(後篇)」|Excite エキサイト : ブックス

    著者を投影したとおぼしき習作「プウルの傍で」(『中島敦全集3』所収)の主人公・三造は、17歳のときにやって来た2度目の継母に激しい嫌悪を覚えます。 中島敦自身も産まれてすぐに母親に逃げられ、継母の虐待を受けながら育ち、2人目の継母との仲も良好とは言えませんでした。 が、やがて、その女の大阪弁を、また若く作っているために、なおさら目立つ、その容貌の醜くさを烈しく憎みはじめた。そして、彼の父が、彼なぞにはついぞ見せたこともない笑顔をその新しい母に向って見せることのために、彼は同じく、その父をも蔑み憎んだ。その頃五つ位になっていた腹異いの妹に対しては、彼自身に似た、彼女の醜い顔立の故に、之を憎んでいた。最後に、彼は、彼自身を――その醜い容貌を――最も憎み嫌った。近眼でショボショボして、つぶれそうな眼や、低くて、さきの方ばかり申しわけのように上を向いている小さな鼻や、鼻より突出している大きな口や

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    pippi 2005/11/10
    イルカがぁ!
  • 「第26回 金魚鉢の中のセカイ系——中島敦の巻(前篇)」 日刊!ニュースな本棚|Excite エキサイト : ブックス(文学・書評・本のニュース)

    非モテ人間は現代の被差別階級なのか? 異性を発情させるのがそんなに偉いの か? 文学を手がかりに、いっそ、非モテライフをエンジョイする方法を探っていこう! 今回のテキストは、自意識過剰文学の先人、中島敦の自伝的短編です。 国語の教科書に登場するフレーズNo.1といえば、なんといっても「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」(『山月記』中島敦)ではないでしょうか。自分の詩才を内心誇りながら、才能のなさが露呈することを恐れて詩友と切磋琢磨することをせず(臆病な自尊心)、世俗に与することを恥じるがゆえに一般人に尊大な態度をとってしまう(尊大な羞恥心)李徴。高校時代には「いきなり虎にさせられて超カワイソー」くらいにしか思わないにしても、年をとればとるほど重くのしかかってくる話です。せっかく「博学才穎」で「豊頬の美少年」だったのに、自意識過剰ゆえに虎になっちゃうなんて……。自意識過剰といえば、しばしば非モテ

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    pippi 2005/11/04
    うわーんここ、会社で規制かかっちゃったよう。
  • 「第25回 非モテでサクセス!——国木田独歩×田山花袋の巻」 日刊!ニュースな本棚|Excite エキサイト : ブックス(文学・書評・本のニュース)

    非モテ人間は現代の被差別階級なのか? 異性を発情させるのがそんなに偉いの か? 文学を手がかりに、いっそ、非モテライフをエンジョイする方法を探っていこう! 今回のテキストは、非モテ自虐芸で文壇に踊り出た田山花袋の青春時代です。 女弟子に片思いして彼女の蒲団をクンクンする「蒲団」(『蒲団・重右衛門の最後』所収)、電車内の美少女に近づいてクンクンする「少女病」(『定 花袋全集〈第1巻〉』所収)。田山花袋はいまや日自然主義文学というよりも、非モテ文学の人として知られているのかもしれません。とはいえ上記2作は既婚者が浮気心をたくましくする話なので、非モテとは呼びたくないのです(奥さんカワイソス!)。そこで、20代中盤を過ぎても恋愛未経験だったという花袋の童貞時代にスポットをあてたいと思います。 「暗く、陰気で、外に表せない憂愁や苦悶で胸が一杯になっていて、黙ってむっつりしている」Tこと田山花

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    pippi 2005/10/27
    花袋と独歩、マンガのようなキャラ立ち加減。
  • 「第24回 性と死のマンダラ宇宙——梶井基次郎の巻(後編)」 日刊!ニュースな本棚|Excite エキサイト :ブックス(文学・書評・本のニュース)

    昭和2年、26歳の梶井基次郎は世間を捨てる覚悟で、伊豆・湯ヶ島で療養生活を始めます。当時の湯ヶ島は川端康成を始めとして萩原朔太郎や尾崎士郎&宇野千代夫など、文学者たちが集う文士村として知られていました。滞在し始めた当初は、 此の頃は処女会位の年頃の娘十六位の少女をやはり美しいと思ひはじめました。こんな連中が湯へ入つてくるときはなんだか後光かなにかで光つてゐるといふやうな気がします(中略)どうも恐迫観念のやうに脚と胴の境目の黒いところへ眼がゆくやうですが、僕自身は何らエロテイシズムもなく(恐らくこれが最も健全なエロテイシズムなんだらう)彼女等を見させて貰つてゐます。眼は僕を裏切る 全くそんな黒いところなど見たくないのに眼が行くのだ――どうも人間といふのは憂なものを背負はされてゐるといふ感じです (昭和2年2月1日、友人への手紙より) と川端康成ばりに田舎美少女の無防備な全裸にホクホ

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    pippi 2005/10/20
    宇野千代最強ってことで。
  • 「第23回 憂鬱なガマガエル時代——梶井基次郎の巻(中編)」 日刊!ニュースな本棚|Excite エキサイト : ブックス(文学・書評・本のニュース)

    非モテ人間は現代の被差別階級なのか? 異性を発情させるのがそんなに偉いのか? 文学を手がかりに、いっそ、非モテライフをエンジョイする方法を探っていこう! 今回のテキストは、神経衰弱と戦う梶井基次郎の学生時代のお話です。 「カナダの木樵(きこり)かアラスカの砂金拾ひ」(丸山薫「ユーモラスな面影」)を彷彿とさせる容貌と放蕩無頼で、いつのまにか三高の主となった梶井基次郎。朗読会では積極的に女の役を引き受け、学友たちの笑いをとります。そんなゴリエぶりで人気を博しつつも、繊細な基次郎は悩むところがあったのかもしれません。彼の生活は徐々に乱れ始めます。酒、女買い、借金……。肺結核も着実に基次郎の体を蝕んでゆきました。自責の念から逃れるために放蕩を繰り返す悪循環。故郷の大阪に帰った基次郎は両親に乱れた生活を懺悔し、謹慎を誓います。大正12年に三高に入学した武田麟太郎は、謹慎生活中の基次郎について、「憂

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    pippi 2005/10/13
    「エロチック・シンフォニー」ていいなあ。
  • 「第22回 非モテのレモン・テロリスト——梶井基次郎の巻(前篇)」 日刊!ニュースな本棚|Excite エキサイト : ブックス

    10月10日の閉店をひかえ、書店「丸善」京都河原町店にレモンを置いて逃げる人があとを絶たないそうです。ムシャクシャするからレモンを爆弾に見立てて丸善爆破を妄想してスッキリ、という梶井基次郎の短編小説「檸檬」にちなんだ行動。爆破するまでもなく閉店するのにレモンを置かずにはいられないなんて、梶井基次郎の愛されぶりがわかろうというものです。ところで梶井基次郎といえば、繊細な作風とゴツイ容貌のギャップが語られがちな作家の一人。真面目な文芸評論ですら、 などと遠まわしに(でもないか)ひどいことを書かれてしまう始末。 しかし桜の樹の下に死体が埋まっていると妄想してみたり、の耳を切符切りでパチンと切りたい欲望にかられてみたりと、常人には及びもつかないエキセントリックな妄想パワーはあのいかつい容貌あればこそ、だったのではないでしょうか? というわけで、梶井基次郎の作品とその人生を、例によって非モテ

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    pippi 2005/10/06
    美容クリーム塗っても、顔の造作は変わらないんじゃ…。
  • 「第五回 ニートだって稼ぎた〜い 『ネット副業の達人』の巻」 日刊!ニュースな本棚|Excite エキサイト : ブックス(文学・書評・本のニュース)

    ニートという言葉にはマイナスの意味しかないのか? いやおおむねマイナスだとしても、何かしら良い面があるのではないか? ニートのエリート、いいニート、そんな道もどこかにあるんじゃなかろうか。などというしょうもないことを模索する連載。今回は「ニートで稼ぐ」という矛盾した提案をあなたに。 ニートだって稼ぎたい! そんなこと言ったって、収入を得るようになったら、それはもはや定義上ニートでは無いのではなかろうか。そんな疑問を持たれる方も当然いらっしゃるだろう。しかし金田善裕『ネット副業の達人』(ソフトバンク パブリッシング)に登場する「昼サイ」さんの紹介文を読むとそういった先入観は揺らいでしまう。 せどりの達人。独自のノウハウにもとづいた古の転売で毎月30万円。アマゾンのマーケットプレイスを利用した古の転売で稼ぐニートの青年。古屋の105円均一のを、携帯電話で相場を調べて購入する。 ……

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    pippi 2005/10/04
    一時期ヤフオクでヴィンテージ古着とか売買してました。そんなに儲かりはしなかったけど楽しかった。
  • 非モテの文化誌 「第21回 マジック・ハラスメントにご用心――吉行淳之介『手品師』の巻」

    非モテ人間は現代の被差別階級なのか? 異性を発情させるのがそんなに偉いのか? 文学を手がかりに、いっそ、非モテライフをエンジョイする方法を探っていこう! 今回のテキストは、不器用な手品青年のお話です。 とあるバラエティ番組で「飲み会で嫌いなこと」というテーマでアンケートをとったところ、「マジックを見せられること、驚きを強要されること」が一位になったそうです。興味がなくても注目してあげないわけにはいかない、そもそもどこが驚きどころなのだかわからないとイライラしてしまう人も多いらしいマジック宴会芸。マジック・ハラスメント、略してマジハラという言葉が定着するのも時間の問題かもしれません。とはいえ、手品を見せるということでしか他人と交われない、そんな器用なんだか不器用なんだかわからない人もいるのです。吉行淳之介の短編『手品師』(『純愛小説名作選』収録)に出てくるのはそういう童貞青年です。 小説

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    pippi 2005/09/29
    マジハラ!新しい!
  • 「第20回 日本近代文学は非モテから始まった?——二葉亭四迷『平凡』の巻」 日刊!ニュースな本棚|Excite エキサイト : ブックス(文学・書評・本のニュース)

    非モテ人間は現代の被差別階級なのか? 異性を発情させるのがそんなに偉いのか? 文学を手がかりに、いっそ、非モテライフをエンジョイする方法を探っていこう! 今回のテキストは、モテなさゆえに日近代文学の祖となってしまった二葉亭四迷のお話です。 教科書で名前だけはたびたびお目にかかる「二葉亭四迷」。言文一致体の祖と言われる日近代文学の偉い人ですが、非モテの主人公がぐつぐつ思い悩むさまはまるで現代のラブコメのようです。最後の長編となった『平凡』(『平凡 他六篇』二葉亭四迷/岩波文庫 収録)は、古谷雪江という文学者上がりの小役人が自分の半生を振り返るという形で書かれた一人称小説。二葉亭四迷の自伝的な要素も強い作品です。 主人公は上京して伯父夫婦の家に下宿している坊ちゃん育ちの<私>。奉公人同然にこき使われる<私>の心の支えは美しい従妹の雪江。伯父夫婦のいないある日のこと、雪江が「一寸いらッしゃ

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    pippi 2005/09/22
    「もてない男」で引用されてましたね。
  • 非モテ少女が大人になったら――柴門ふみ『女ともだち』の巻(後編)

    王子様幻想を捨て、夢や幸福は自分で勝ち取るものだ!と気づいた80年代の少女たち。しかし当時、普通の女の子が自分の力をためす場所はほとんどありませんでした。そんな厳しい現実に直面した「その後の姫子たち」を描いた連作短編集が柴門ふみ『女ともだち』です。 「女ともだち」のシリーズを開始したのは一九八三年、今から八年以上前のことです。当時の女性をとり囲む状況は今よりずっと悪かったように思います。職業選択の幅の狭く、(男女雇用均等法も実施されていなかった)社会に参加しようにも多くの困難を抱えていました。 (中略) 昭和史の記録(?)としては、80年代当時の女のジタバタぶりもおもしろいけれども、後に残せる価値があるのは、恋しい人への届かぬ思いであり、すれ違いのため実らなかった恋といった、いつの時代でも誰の身にも起こり得るドラマだけという気がします。 という単行のあとがきにもあるように、雇均法施

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    pippi 2005/09/15
    「女ともだち」持ってたよ。結構グサグサ来るんだよね、柴門ふみ。
  • 「第18回 80年代非モテ少女の逆襲——柴門ふみ『愛して 姫子さん』の巻(前編)」 日刊!ニュースな本棚|Excite エキサイト : ブックス(文学・書評・本のニュース)

    非モテ人間は現代の被差別階級なのか? 異性を発情させるのがそんなに偉いのか? 文学を手がかりに、いっそ、非モテライフをエンジョイする方法を探っていこう! 今回のテキストは、“恋愛教の教祖”が青春時代に描いた非モテ女子高生の赤裸々告白! トレンディドラマ『東京ラブストーリー』の原作者にして数々の恋愛論をものしている“恋愛教の教祖”柴門ふみ。しばしば恋愛至上主義の元凶として目の敵にされることもある彼女ですが、80年代初頭に発表された『愛して 姫子さん』を読めばそうした評価は一変するかもしれません。彼女は非モテ女子の屈を青年誌に叩きつけた、言ってみれば非モテ女子界のチャレンジャーだったのです。 主人公のブスでひねくれている女子高生の姫子。彼女はイケメンのスポーツマンと美女とのカップリングをくやしがるクラスメートたちに、学校における階級制度を説きます。「あたしたち高校生にとっては一クラス=一国

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    pippi 2005/09/08
    またデミちゃんに代弁して貰っちゃいました(非モテ女子が語らない理由)
  • 「第一回 めざせ専業主夫 『決定版 ケンタロウ絶品!おかず』の巻」 日刊!ニュースな本棚|Excite エキサイト : ブックス(文学・書評・本のニュース)

    先頃ニート対策費として来年度約7億円が投じられることが発表された。しかし案の定ネットではブーイングの嵐。やはり彼らは社会のお荷物なのか? ニートという言葉にはマイナスの意味しかないのか? いやおおむねマイナスだとしても、何かしら好ましい面もあるのではないか? ニートのエリート、いいニート、そんな道もどこかにあるんじゃなかろうか。などというしょうもないことを模索する連載です。 ニートの定義は今ここでしないけれど、おおざっぱに言えば、働くことを諦めた若者といったあたりだろうか。女性だとニートというより「カジテツ」と呼ばれることが多そうなので、(異論はあろうが)ニートといえばやはり男子の顔が浮かぶ。また仕送りをもらい独り暮らしをしていたり(5人にひとりはそうなのだとか)、あるいは住所不定、路上生活といったハードなニートもいるはずだが、多数派なのは親元暮らしだろう。 「労働」「消費」に背を向ける

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    pippi 2005/09/07
    かたるさん
  • 「第17回 恋のサブカルvsオタク合戦——宮沢賢治「土神ときつね」の巻」 日刊!ニュースな本棚|Excite エキサイト : ブックス(文学・書評・本のニュース)

    「性欲の乱費は君自殺だよ、いゝ仕事は出来ないよ。瞳だけでいゝぢやないか、触れて見なくたつていゝよ。性愛の墓場まで行かなくともいゝよ」 「おれは、たまらなくなると野原へ飛び出すよ、雲にだつて女性はゐるよ、一瞬の微笑みだけでいゝんだ」 「さうだなあ、新鮮な野の朝の卓にだな露の様に降りて来て、挨拶を取りかはし、一椀の給仕をしてくれて、すつと消え去り、又翌朝やつて来るといつた様な女性なら結婚してもいゝな」 (『童貞としての宮沢賢治』押野武志/ちくま新書より) なる名言を残したことで、生涯童貞作家としても再評価の声が高まっているようです。そんな賢治が書いた童話「土神ときつね」は、樺の木をめぐって、土神と狐が恋のさやあてを繰り広げるお話です。 鳥たちもこぞって停まりたがるきれいな樺の木には2人の友達がいました。「ごく乱暴で髪もぼろぼろの木綿糸の束のやう眼も赤くきものだってまるでわかめに似、い

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    pippi 2005/09/01
    サブカルvsオタクキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
  • 「第16回 天真爛漫なナオンスキー、近松秋江の巻」 日刊!ニュースな本棚|Excite エキサイト : ブックス(文学・書評・本のニュース)

    非モテ界随一のヒーローといえば、何と言ってもフーテンの寅さん。非モテニートのナオンスキー(女好き)は時としてむやみに愛されるものです。三十過ぎてから女遊びに目覚めた明治時代の無職男が元嫁に送った手紙という形で発表された「別れたるに送る手紙」もまた、ニートなナオンスキーの物語です。 手紙の書き手である雪岡と元嫁・お雪との暮らしぶりはというと、 私がそんな書籍を買っている間、お前はお勝手口で、三十日に借金取の断りばかりしていた。私もまさかそんな書籍を買って来て、書箱の中に並べ立てゝ、それを静(じっ)と眺めてさえいれば、それでお前が、私に言って責めるように、「今に良くなるだろう。」と安心しているほどの分らず屋ではなかったが、けれども唯お前と差向ってばかりいたのでは何を目的(あて)に生きているのか、というような気がして、心が寂しい。けれどもそうして書箱に、そんな種々(いろいろ)な書籍があって