いつぞやか僕は、今作の総合プロデューサーしまさんと会ったことがある。ブラックミュージックと初音ミクを好む彼とは、ダブステップ黎明期の頃の音源について話をしたことがきっかけになり、秋葉原のとある喫茶店で、2人でいろいろと話をした。最近聴いた新譜、ブラックミュージックのこと、そしてちょうどその頃刊行されていた柴那典さんの「初音ミクはなぜ世界を変えたのか?」と初音ミクの話をした覚えがある。 「今度、初音ミクのコンピ出すことにしたんですよ」としまさんは話していた。その後にでた5曲入りEP、そして今作『MIKUHOP LP』は、初音ミクを筆頭にしたボーカロイドへの愛情なしには生まれ得なかった作品だと言ってイイ。 そして、電子のアイドルの初音ミクは今作には封じ込められてはいない、ここにいるのは、アイドルとしてより高みを臨もうと悪戦苦闘する初音ミクの姿だ。 今作、ボーカロイド×ヒップホップという出会いを