いま中世の本を読んでいて、「ものぐさ太郎」の絵巻物の解析が面白かったので、今日はそれについて書きたいと思います。 「ものぐさ太郎」は「御伽草子」の中の一編です。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、ものぐさ太郎はとにかく怠け者で、何もせずに寝て暮らしているのですが、ある日、村人たちに無理矢理夫役を押し付けられ京に行くことになります。そこで意外な才能を発揮して、お姫様をゲット、その上最後には高貴な生まれだった、ということも判明し、貴族として故郷に帰り死後は神様として祭られた……というトンデモ話です。 俺はこれを読んで、結構「今どき」なお話でびっくりしました。ね、アニメにありませんか? こんな調子のいい話。ちなみに、ものぐさ太郎の生活ぶりといったら、すごいですよ。 本当に何もしません。生活ぶりを見かねた村人が餅をくれるのですが、思わず取り落として道まで餅が転がり出ても、決して自分では拾いにいか