師茂樹氏が江原啓之氏について、「本覚思想」を踏まえて、 それはともかく江原氏の輪廻観である。江原氏的輪廻観において注目されるのは、人の現在の境遇は生まれる前の「たましい」時代の自己決定によるものである、という主張である。「たましい」にとって現世は修行の場であるから、厳しい修行を行いたいと思った「たましい」は、苦労をしそうな母親を自ら選び、現世に生まれるという。たとえ生まれ出た瞬間に便器に落ちたとしても、「赤ちゃんがその母親のお腹に宿ると決めた時から、たとえ短い時間であっても、そのたましいとしての学びはちゃんとある」(p. 210)という。死後、たましいは霊界へ戻って類魂(グループ・ソウル)と交じり合い、現世での経験は類魂(グループ・ソウル)で共有され、霊界全体の英知となるという。そして再び生まれるときは、類魂(グループ・ソウル)から離れ、自己決定で親を選ぶのである。 http://d.ha