明願寺で避難生活を送る住民たち=12日、兵庫県宍粟市一宮町、宮崎写す明願寺で避難生活を送る住民たち=12日、兵庫県宍粟市一宮町、宮崎写す明願寺に避難した住民たち。避難所生活で連絡を取り合うため、それぞれの携帯電話の番号を段ボールに記していた=12日、兵庫県宍粟市一宮町、宮崎写す 台風9号の影響による豪雨で橋が流された兵庫県宍粟(しそう)市一宮町。65歳以上の住民が半数を占める山あいの集落で、お年寄りら100人余りが一時孤立したが、全員が無事に避難し、二つの寺で過ごしている。一刻を争う救出劇で発揮されたのは、普段から培ってきた「ご近所力」だった。 揖保川の上流、福知川沿いに広がる福知地区。その高台にある明願寺(みょうがんじ)を訪ねると、本堂の大広間で高齢者から子どもまで70人余りが寝そべったりおしゃべりをしたり、思い思いに過ごしていた。 大きく腰が曲がった88歳の女性は、家の前の橋が流