被災地全体の復興「全く進まない」と「緒についたばかり」で8割以上 仮設住宅での暮らしを強いられている東日本大震災の被災者の意識を調べるため、産経新聞社が大阪市立大学の協力を得て、仙台市と岩手県宮古市田老地区の仮設入居者計200人にアンケートを行ったところ、東日本大震災の被災地全体の復興が「全く進まない」あるいは「緒についたばかり」と答えた人の割合が、阪神大震災1年後の1・7倍近くにのぼった。 回答者自身の生活についても、東日本大震災の被災者が「全く」「緒に」とした回答が阪神の被災者の1・5倍を超え、自らの暮らしに関しても、復興の“遅さ”を実感していることを示した。 集計、分析した大阪市立大の宮野道雄副学長(地域防災)は「東日本大震災の被災者がみる現地の復興状況は決してよくない。津波が人々の生活を根こそぎ破壊し奪い去ったこと、被災地があまりにも広大で、まとまった復興の姿が見えにくいことなどが