1988年シーズンの試合前練習。この年、ルーキーイヤーだった立浪は開幕戦からスタメンとなり、オールスターゲームにも出場。中日のリーグ優勝にも貢献し、日本シリーズでは全試合先発出場を果たしている。新人王を獲得し、高卒新人としては初のゴールデン・グラブ賞も受賞 それは1987年の秋のことだった。 「マサ、お前はいじらんでいいぞ」 声の主は第1次政権で中日の指揮を執っていた星野仙一監督(現楽天監督)だ。そして「マサ」と名指しされたのは、当時の正岡真二1軍内野守備コーチだった。 東京で行われたドラフト会議で、星野監督は南海と競合の末、くじ引きでPL学園高校の立浪和義内野手の交渉権を手にしていた。そして秋季キャンプ中の浜松に戻ってきて、宿舎のホテルで報道陣に囲まれ、立浪への期待をぶち上げた直後のことだった。 そこを通りかかった正岡コーチに向かっていった言葉がこれだった。 要は立浪の守備は一級品で、守
![立浪和義の例にみる新人育成の極意。澤村拓一や斎藤佑樹をどう指導する?(鷲田康)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e455506824348ebc74d9c5f0580f8d8993b85eb9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fa%2F0%2F-%2Fimg_a0d50b4b1f1d07415b693cb6d0baf402239411.jpg)