「原発事故の反省はないのか」「焦って増税をする必要があるのか」。そんな国民の声は野田首相には届かない。「壊す」と公約したシステムの保護者に堕ちた人物に、もはや期待することは1ミリもない。 3代続けて6月に? 「非常にまずい状況になってきた。このままだと野田首相は、破れかぶれで衆院解散を打つか、内閣総辞職をしなくてはならなくなる。早ければ6月中旬にもタイムリミットが来る。結局、首相がこれまであらゆる決断を先延ばしにしてきた結果がこれです」 そう語るのは、野田佳彦首相に近い民主党閣僚経験者である。 民主党政権にとって、「6月」は鬼門だ。 鳩山由紀夫元首相、菅直人前首相も、それぞれリーダーシップと指導力に疑問符が付けられ、6月の通常国会会期末を前にして政権がダッチロール状態に陥り失脚した。 そして野田佳彦首相もまた、「消費増税」と「原発再稼働」の強行により、政権の命運はもはや風前の灯になっている