酒席で女性に手を出したことが理由で2代続けてトップが代わるというのは、日本の経済史上でもおそらく初の事態であろう。 【写真】首を絞めるようにしてキス強要…性加害辞任の“前会長” ほか 12月19日、石油元売り最大手「ENEOSホールディングス」は19日、斉藤猛社長の解任を発表した。斉藤社長は社内の懇親会で酒に酔い、同席した女性にセクハラをしたのだという。 注目を集めたのは、先代、杉森務会長もまた同様の問題を理由に辞任していたこと、そしてその謝罪会見の場で頭を下げていたのが斉藤社長だったということである。 もっとも、悪質度で言えば、先代のほうが酷かったかもしれない。その行状は、セクハラという生易しいものではなかった。しかも同社は当初、そのトラブル自体を公表せず、杉森会長の辞任のみが発表されていたのだ。 被害者女性に骨折させ、深刻なトラウマを抱えさせていた「最初の性加害事件」とは何だったのか。