「スーパーサイクル」と呼ばれた空前の半導体好況に暗雲が漂い始めているとはいえ、半導体は韓国の看板産業だ。 【写真】韓国南東部の古里にある原子力発電所で演説する文在寅大統領 サムスン電子とSKハイニックスは、2018年にそれぞれ6兆円、2兆円もの利益をたたき出した。そんな2社が、「電力確保」で予想外に苦労し、苦肉の手を打つことになった。 2019年3月4日、SKハイニックスは主力の利川(イチョン)、清州(チョンジュ)工場内に、それぞれLNG(液化天然ガス)発電所を建設すると発表した。 2020~2022年に1兆6800億ウォン(1円=10ウォン)を投じて、570メガワット級の発電所を建設する。それぞれ一般家庭50万世帯に電力を供給できるほどの規模だ。 ■ 脱原発政策とは無関係との説明 「電力の安定的な確保のため」という説明に、産業界でも驚きの声が上がった。小規模のバックアップ用発電所としては