新型コロナの「第5波」に見舞われていた昨年9月、政府が全国の小中学校などに配った抗原検査の簡易キットをめぐり、使用期限を過ぎて廃棄される例が相次いでいる。教育現場からは当初から「学校では使えない」など配布を疑問視する声があり、「第6波」でキット不足が指摘されるなかでの廃棄に、戸惑いの声が上がっている。 【写真】自宅用の抗原検査キット。スーパーやドラッグストアなどで購入できる国は… 政府は「第4波」のさなかにあった昨年5月、大学や高校への抗原検査の簡易キット配布を打ち出したのに続き、「第5波」に見舞われていた8月、萩生田光一文部科学相(当時)が幼稚園や小中学校にも配る方針を表明。11月までに計約125万回分が配られた。 配布にあたり、文科省は「体調不良時は(医療機関への)受診が基本」とし、使う場合は養護教諭らの立ち会いや保護者の同意が必要、と手引などで各教育委員会に示した。また、小中学校では