「プーチンのウクライナ侵攻」を予言していた書籍があります。ジョージア侵攻やクリミア併合など、軍事的な成果がプーチン大統領の人気を支えてきました。その一方でプーチン大統領は「強いロシア」のノスタルジーと過去の栄光を取り戻したいという国民の願望を利用してきました。なぜ、プーチン大統領はウクライナに侵攻したのか。フランスのエリート必読の書である『グランゼコールの教科書』には何が書かれていたのでしょうか。 プーチンが利用した「強いロシア」のノスタルジー 事実、プーチンは統一ロシアを立て直す土台をすでに見つけ出している。それは絶大な「強さ」へのノスタルジーだ。民主主義がなし崩しにされているという不満をそらすために、プーチンはかつてのロシアに対するノスタルジーと過去の栄光を取り戻したいという国民の願望をあからさまに利用している。世界という舞台でのロシアのキャプティス・ディミュニシオ(地位の低下)を苦々