トヨタ自動車の子会社であるトヨタ車体は、7月に1人乗り電気自動車(EV)「コムス」を発売した。近距離移動に適したEVとして、トヨタ車体が独自に設計、製造した。国土交通省は、軽自動車よりも小さい「超小型車」の認定制度を今年度内に新設する方針だが、コムスはすでにコンビニエンスストア大手のセブン−イレブン・ジャパンが宅配サービス用に採用。年間3千台の販売を目指すトヨタ車体製品企画センターの松永豪主査に、開発の狙いについて聞いた。 −−なぜ1人乗りEVなのか 「二酸化炭素の排出量低下に貢献できる地球に優しい移動手段としてはEVが最適だ。そのうえで、取り回しがよく、経済的で、環境性能に優れた地域の手軽な移動の足として、コンパクトで快適な1人乗りの自動車を念頭に置いた。また、世界に先駆けて超小型車を活用した社会の実現に寄与するため、少しでも多くの人に使ってもらえるように、魅力的で求めやすい価格にし