トヨタ自動車のOBらが、50年前のモーターショーに登場した小型スポーツカー「パブリカスポーツ」を復元した。 パブリカスポーツは「トヨタ・スポーツ800」(通称ヨタハチ)の研究実験車で、1962年の全日本自動車ショウ(現在の東京モーターショー)に参考出品された。この時、展示車の魅力にひかれてトヨタ入社を決めたという元デザイン部の諸星(もろほし)和夫さん(71)が、退職後に復元を思い立った。 パブリカスポーツは重量530キロ・グラムという徹底した軽量化や、空気抵抗を低減させるため丸みを帯びたデザインが特徴で、戦時中に戦闘機の設計に携わった技術者らが知恵を絞った。 2台作られた試作車は現存していないため、諸星さんらは当時の写真や設計図面をもとに、最新のデータ解析技術を駆使して復元した。パブリカの0・7リットルエンジンを搭載し、実際に動かすことができる