2016年11月19日(土)、シネマスコーレ(名古屋市 中村区)で1本の3DCGアニメーション映画が公開初日を迎えた。 作品のタイトルは、『ねむれ思い子 空のしとねに』という。 「この作品の、監督兼、脚本兼、プロデュース兼、作画兼……音以外の全部を担当しました、栗栖です。本日はおいでいただき、ありがとうございます」 舞台挨拶に登壇した、チロリアンハットを粋にコーディネイトした黒尽くめのダンディがこう告げると、座席を埋めた観客からは驚嘆の溜め息と共に大きな拍手が渦を巻いた。企画2年、制作5年の歳月を費やし『ねむれ思い子 空のしとねに』をほぼ一人で作り上げた紳士の名は、栗栖直也という。 栗栖直也監督 完成まで7年間かかってるんですけど、通常長い期間を使った映画は予算があったりで“作らなあかん”というのが決まってるものですが……私の場合は完全に個人で、要はいつ止めても良い訳です、まったく縛りがな