これまでこのブログで,Lispで学ぶ集合論,Lispで学ぶゲーデルの不完全性定理,をやってきましたが,それでもいまいち隔靴掻痒的な感覚をぬぐいきれませんでした.自分自身に対しても,そして読者に対してもそうだろうと思います.ところがもうこれ以上の説明はないという感じの解説書がありました.実は初版はすでに1998年だったのですが,書店で新書でつまれているのを発見して購入したのです.それが野矢茂樹氏の「無限論の教室」です.私的には世の中にあまたある,無限論,ゲーデル本の中でこれが一番.対角線論法を軸にしてカントールの集合論から,ラッセルのパラドックス,ゲーデルの不完全性定理を統一的に説明する.しかもタジマ先生と男女二人の学生を登場させて,ちょっと庄司薫っぽく,小説仕立てにして.いやー,楽しく読めていままで腑に落ちなかったところが落ちるように思える. 以前にチャイティンによるゲーデルの不完全性定理
ずっと,RDF意味論で言うユニバーサルクラスって何だろう,と思っていて,てっきり rdfs:Class のことだろうと思っていて,このブログでもそれを前提に書いていたりしましたが,今回はっきりそれがわかる資料をW3Cメールアーカイブの中から見つけました. それは,Pat Hayes からTim Berners-Leeに宛ててかかれた次のものです. http://lists.w3.org/Archives/Public/www-tag/2007Sep/0168.html ちょっとスレッドをたどってみると,TBL が URI はWeb上の URL を指してもいいし,実世界や仮想世界の何かを指してもいい,として,すべてのものを 'resource' という言葉で表現したことに対して,Pat がすでに 'thing' とか 'entity' という言葉があるのだからやめてくれと言ったことに対しての
このシリーズの一番最初に,「なぜ包括原理」というタイトルで書かせてもらいました.でも(その1)で書いたOWLにおける「包括原理」と(その2)で書いた集合論の「包括原理」がどうしても合わなくて,これが不思議だったのです.違うものだということは分かるのですが,なぜ違うことを同じことのように言っているのかが分からなかったのです.だって,それでOWL-DL派は「包括原理はパラドックスを導く」とRDFを攻撃しているのですからね. それが,最近,ひょっとしたらこれのせい?というのが見つかったのです.ここからはあくまでも,私個人の推測ですから,それを最初にお断りしておきますが,ここは日記ですからね.日記として以下に,大胆に書かせていただきます. Google.com in Englishで,「list comprehension」としてググると,いくつかの記事が出てきますが,そうですね,wikipedi
2年弱前にRDF意味論の和訳をさせていただいて,今年1月にRDF再入門と題して,普通のセマンティックウェブ教科書には載っていないような微妙な話をさせていただきました.そこで今度は,RDF再々入門と題して,教科書には絶対に載っていなくて,研究者たちもよく分かっていなくて(多分),でも話だけはするよねみたいな話題を,勝手に(これは自己満足的に,自分のメモとして),書かせていただきます. だんだん「パイプのけむり」みたいになってきましたが・・・. でも,すべてRDF研究者としては絶対抑えておくべきことがらなのですよ.それはZermelo-Fraekelの集合論,包括原理,Russellのパラドックス,ゲーデル数,などです.これらはいずれも集合論もうすこし広くは数理論理学の基礎のお話なのですが,HayesのRDF意味論やPatel-Schneider, Horrocksらの論文に出てくるのです.で
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