騒音と煙草の煙が充満するパチンコ店で、しかめ面をしながらパチンコ台に向かっている客が、人生を楽しんでいるとは到底思えない。だが、兵庫県の小都市、小野市では万が一にもそんなことのないようにしたいようだ。 小野市は今年4月、生活保護や児童扶養手当を受けている人がパチンコなどのギャンブルで浪費することを禁止する条例を制定した。いわゆる生活扶助の受給者は、ホステスのいるバーに行くといった気晴らしも禁止される。浪費を見つけた市民に対しても、通報を責務とする。これまでのところ、そうした浪費で罰せられた例はないと市は言うが、この新法は納税者に好意的に受け入れられている。 他の自治体は小野市の条例に関心を寄せ、推移を見守っている。また、8月には政府が生活保護費の引き下げを実施した。生活保護費は3年間をかけ、合計で最大10%減額する。政府は生活保護費の受給申請を難しくする法律も成立させようとしている。景気が