タグ

ブックマーク / inoo.cocolog-nifty.com (1)

  • こぼれおちた人生の欠片を拾い集めて― 岸政彦「断片的なものの社会学」 - 伊野尾書店WEBかわら版

    新宿のZARAで私はチノパンを見ていた。 平日の夜、外は雨で、お客さんは少なかった。 いくつかのパンツズボンからこれにしようと決めたカーキ色のチノパンは私のウエストに合うサイズがちょうどなく、一つ上のサイズと一つ下のサイズどちらを買うべきか、あるいは見切りをつけて別の店に行くべきか考えていた。 すると隣りに四十代くらいの化粧の濃い女性がやってきて、私が見ていたチノパンを引っ張り出して物色し始めた。 私は少し場所をずれて隣の棚の黒いパンツを見るともなしに見ていると、唐突に「38と95はどっちがいい!?」とその女性が口にした。 独り言?と思いつつ横を見るとその女性と目が合ってしまい、女性はあらためて私に向かって 「38と95はどっちがいい!?」ともう一度言った。 そこで初めて女性が東南アジア系の人だということに気がついた。 私の方を見て聞いてるからには何かしらの返答をしなくてはならない、と思い

    こぼれおちた人生の欠片を拾い集めて― 岸政彦「断片的なものの社会学」 - 伊野尾書店WEBかわら版
  • 1