iPhoneにAndroid端末、モバイルwifiルータ、PCにタブレットと、大量の電子機器を持ち歩くことが多い。そのため、カフェや打ち合わせ先でしょっちゅう充電するはめに陥り、なんだか自分自身が充電式のロボットになったような気がしてくる。 そんなわけで、ちったぁ電池について知っておこうと思って手にとったのが本書。しかし、まあざっくり今の電池事情がわかればいいや、といった軽い気持ちで買ったわけで、レビューを書くつもりなどなかった。ところが、これが面白い。いい意味で期待を裏切られ、いま深夜から明け方にかけて書いている次第だ。 まず第一章。リチウムイオン電池の誕生と進化の概要を追う。そもそも世界で初めて乾電池を作ったのは日本人の屋井先蔵である。1885年、21歳での発明だった。彼をめぐる様々なエピソードも興味深いが、まあ先を急ごう。屋井の発明から約100年が過ぎた1991年、ソニーが世界で初め