新年を迎え、初詣や初せりなど、おめでたい話題が尽きないお正月。一方では高齢者がお餅をのどに詰まらせ、救急搬送されるニュースが後を絶たない時期でもある。消防は毎年注意を呼びかけているが、依然として高水準で推移している。確かに、お雑煮の中で白く輝くお餅はおいしい。のりやしょうゆとの相性も抜群だ。そうだとしても、なぜ危険を冒してまで日本人は餅を食べるのだろうか。(社会部 緒方優子) 搬送9割が65歳以上 東京消防庁によると、平成23年〜27年までの5年間に、餅や団子をのどに詰まらせて救急搬送されたのは562人。年間100人前後で推移しており、65歳以上の高齢者が約9割を占めた。 月別に見ると、最も多いのはもちろん1月で223人。次いで12月が69人。28年は1月1日〜3日の三が日だけで19人が搬送され、男女2人が死亡した。いずれも80歳以上の高齢者だった。 食べ物を飲み込む力は、高齢になると低下