旅行かばんの中に閉じこめられた小6女児を救ったタクシー運転手の星山寿幸さん(63)は5日未明、読売新聞の取材に応じ、「信号で停車中、トランクから『出して』という声がはっきりと聞こえた」と、当時の様子を生々しく証言した。 星山さんによると、小玉容疑者が広島市西区で乗車したのは4日午後8時50分頃。持っていた旅行かばんが重そうだったので、トランクに入れるのを手伝った際、温かい感触があった。中身は何だろうかと、不審に思ったという。 小玉容疑者は「広島駅前の福屋(百貨店)まで」と目的地を告げた後は無言だった。しばらくしてトランクから物音がしたため「犬でも積んどるんか」と尋ねた。しかし小玉容疑者は返事もせず、左右をきょろきょろするばかりだった。 「出して」。トランクから人の声がはっきりと聞こえたのは、タクシーを走らせてから約10分後、信号で停車した時だった。 「人間を詰めとるんか」。そう問い詰めると