西暦2035年。音楽を取り巻く環境は大きく変化していた。違法アップロード・違法ダウンロードにより、音楽業界の収益バランスが大きく崩れ、音楽の市場規模は2000年代初頭に比べて10分の1に減少していた。発売される新曲の数も激減し、みんなが口ずさめるヒット曲がほとんど生まれない世の中になっていた。 また、才能のある新人ミュージシャンのデビューなどの機会も激減していた。「何故音楽がこんな風になってしまったのか?」若者たちは真剣に考えた。いつの時代も若者たちは音楽を愛している。そして、「音楽を守るには、自分たちには何ができるだろうか?」このような自覚が、日本のほとんどの若者の間に芽生え始めていた。 そのような時代の流れの中で、「Music Moral keepers」は誕生した。ネット環境の整備により安易に音楽の違法アップロード・違法ダウンロードが繰り返された2010年代を重点的にパトロールし