記者会見するウガンダのボビ・ワイン議員(前列左から4人目)=カンパラで2019年11月26日、小泉大士撮影 「自分たちの世代の代表として、独裁体制を終わらせるために立候補する」。ムセベニ大統領(75)が34年の長期政権を続ける東アフリカのウガンダ。そんなムセベニ氏に2021年の大統領選で引導を渡すと宣言したのが、人気ミュージシャンから国会議員に転身したボビ・ワイン氏(37)だ。 ウガンダの首都カンパラを訪れ、いまアフリカで最も注目される政治家の一人にインタビューした。 いつになっても代わらない大統領 トレードマークの赤いベレー帽をかぶったワイン氏が「ピープル・パワー」と叫ぶと、支持者は「アワ・パワー」と呼応する。カンパラのスラム街で生まれ育ったワイン氏のニックネームは「ゲットーの大統領」。アフロビートやレゲエなどを融合させた音楽は若者の心をつかみ、国内のみならず周辺国でも絶大な人気を誇る。