日本経済は1997年度から名目ベースで成長できなくなっていますが、その直接の原因は、企業部門が資金余剰を続けていることです。 このことは、政府部門に置き換えると理解しやすくなります。 フローでは毎年度「財政赤字」を続けていたものが、1998年度以降は平均約20兆円の「財政黒字」に転じています。 ストックのネット負債はピークから330兆円も減少しています。 企業部門の大規模な「財政再建」が強烈な景気下押し圧力として働き続けていることが、名目ベースでの成長を阻害しているわけです。 この企業行動の大転換を促した「財政規律」に相当するものが、資本効率を重視する経営規律(資本規律)です。 (参考記事⇩) www.fujitsu.com 2014年に経済産業省がまとめた「伊藤レポート」にも 資本コストを意識したROE等の資本効率の向上はアベノミクスの第三の矢の中核として捉えられるべきであろう。 とあり