BUMP OF CHICKENらしいロマンを表現した、6作目のフルアルバム。タイトルの『COSMONAUT』は宇宙飛行士を意味し、本作のテーマが込められた「宇宙飛行士への手紙」では流れていく時間について歌い、壮大なスケールを感じさせる。アルバムが制作されたのは4人全員が30代に突入したころで、藤原基央(Vo/G)は大人になっていく自分たちや、それぞれの過去について意識していたようだ。「R.I.P.」「HAPPY」「魔法の料理 ~君から君へ~」といったシングルチューンにはその視点が含まれている。また、変拍子を駆使した「三ツ星カルテット」のように洗練されたアレンジの楽曲も多く、ストレートなギターロックからさらに踏み込んだスタイルを標榜しているのも重要なポイントだろう。リリース後には各チャートをにぎわせるなど、バンドの支持の大きさをあらためて認識させることとなった一作。