東京都内で、ジャーナリストの後藤健二さんが殺害されたニュースを伝える大型スクリーンの前を歩く人たち〔AFPBB News〕 イスラム過激派組織「イラク・シリアのイスラム国(ISIS)」による日本人2人の殺害は、ISISの残忍性と人間の品性への侮辱を表す最新の事例だ。 だが、殺害事件には特別な意味もある。平和主義の過去を捨てて、国際的により積極的な役割を担おうとしている日本に与える影響のためだ。 保守派の安倍晋三首相は2年前に政権を握って以来、特に強硬姿勢を強める中国を前にして、日本の防衛態勢を強固にしようとしてきた。 首相は、攻撃された同盟国を日本が支援することを禁じる日本国憲法の解釈を変えたいと思っている。より広い意味では、日本が自国を国際舞台における外交的中立国として打ち出す原則を終わらせたいと考えている。 日本国民の多様な反応 2人の人質――ジャーナリストの後藤健二さんと湯川遥菜さん