子供のころ、というのは幼稚園とか小学校低学年のとき、自分の思い通りにならないことがあると泣いていた。泣いていると、親は「泣けばなんとかなると思って!!」などと私に言ってきた。子供ながらに私は「なんて侮辱的なことを言う親だ、こいつはもうだめかもわからん」とことを思っていたことを覚えている(当時は「侮辱的」という言葉を知らないだろうが、それに類似する感情を持っていた)。 わざと泣いているという侮辱 子供というのは泣きたくて泣いているのではなくて、なんだか知らないけど涙が出ちゃって泣いているのだ。だれにでも経験があるはずなのに、大人はそれを忘れる。しばしば大人は、涙はいとも簡単にコントロールできるように子供に語る。 先ほど挙げた「泣けばなんとかなると思って!」は、次のことを連想させる。「泣いたってお前の要求は飲まない、諦めろ。泣くのを止めろ」という意だ。「お前の要求を通すためにわざと泣いているん