カメキチの目 「老い」を考えるにあたって、著者は最初に問う。 【引用】 「〈老い〉はほんとうに「問題」なのか あたりまえの視点 これが「問題」だとは、わたしはおもわない。わたしが、そして身のまわりのひとが、なんらかのかたちでこれを引き受けてゆかざるをえない、ただそれだけのこと… (老いのさまざまな「問題」)が、これは「課題」ではあっても「問題」ではない。…」 ヒトをふくむ生物の一生において「老いる」というのは、別の言葉でいえば「老化」。 誕生から始まった「生きる」の果の姿で、生理的な自然現象、あたり前の姿だ。 ぷりぷり・もちもちが、シワシワ・ザラザラへ。 だから、どのように「老いる」「老化」してゆくかは「課題」なのだが、「問題」ではない。 つまり、避けようのない与えられた「関門」みたいなものであろう。一人ひとりが生きるという営みのなかで試行錯誤してぶち当たり、突破していかなければならない(