千葉県野田市で小学4年生の栗原心愛さん(10)が虐待を受けて死亡した事件で、傷害致死などに問われた父親の勇一郎被告(42)の裁判員裁判が21日、千葉地裁(前田巌裁判長)で始まった。被告は、傷害致死罪などの成立は争わないとしたものの、「飢餓状態にして衰弱してもかまわないと考えたことは一度もありません。妻に指示して食事を与えないようにしたこと、十分な睡眠を取らせなかったこと、(心愛さんの)背中に座って両足をつかんで反らせたこと、浴室に連れ込みシャワーで冷水を浴びせ続けたことはしていません」など、心愛さんが亡くなるまでの経緯について、事実関係の多くを否認。心愛さんが学校のアンケートで父親の暴力を訴えた、2017年11月上旬の件については、「暴行を加えたことはありません」と否認した。 次女には愛情、長女は虐待 検察側の冒頭陳述によれば、勇一郎被告と妻は、長女の心愛さんが生まれてまもなく別居状態とな