曹操の墓が見つかった発掘現場。左が曹操の墓で、右の墓は今後、調査が行われる=中国河南省西高穴村で、鈴木玲子撮影 三国志の英雄、曹操(155~220年)のブームがゆかりの地で過熱している。中国河南省文物局が昨年末「曹操の墓発見」を発表したのがきっかけ。話題の地を訪ねた。【安陽で鈴木玲子】 河南省安陽から北西約30キロの西高穴村にタクシーで向かう。人口2000人、畑の一本道には荷馬車も行き交い、北部特有の黄褐色の土煙が舞う。そんなのどかな農村に発掘現場があった。「観光客たちが押し寄せるから墓への道を知らないタクシーはもぐりね」と女性運転手の張潤花さん(46)。 現場には巨大な屋根がかかり、目を引いた。一般人は敷地内に入場できず、武装した警官が常駐。記者がれんがを足台に、高さ1・5メートルの柵越しに現場をのぞくと墓はシートで覆われ、地下への墓道が見えた。 ◇観光グッズ 村は今や全国から観光客が押