全日本柔道連盟(全柔連)の現職理事が助成金の不正受給を認めた。活動報告書は虚偽で「全柔連の事務局に書き方を教えてもらった」と告白し、全柔連が組織的に不正を働いている可能性が強まった。 元世界王者の指導者として助成を受けたある強化委員は「一部で選手と無関係のスタッフが付けられている。明らかにおかしい」と疑問を呈していた。時間はかかったが、良心にあらがえない一理事の告白で、ようやく暗部が明るみに出た。 上村春樹会長は「(不正受給を)組織的にやっているとは思っていない。第三者の調査にお願いする」と話していた。知っていての言葉なら隠蔽を図ったことになる。 疑惑の段階から文部科学省は全柔連に第三者委の設置を要求していた。支給元の日本スポーツ振興センター(JSC)は「仮に不正だったなら、全柔連に支給している他の助成金も停止する可能性がある」と厳しく監視していく考え。さらなる不正や問題が露見する可